園の就職を考える時、園によって保育方針が全然違い、悩みますよね。行事が中心の園や遊び中心の園、様々な色に染まっていますよ。
私は行事中心の園と遊び中心の園、どちらも経験をしましたが、両方を経験したことによって、自分にとっての合う保育は何かがわかってきた気がします。
園を選ぶ時に、みなさんはどんなことに悩みますか?私は以下について就職を悩みました。
私が就職をする際、このような悩みを抱えました。ただ、見学に行っても一瞬しか見ることができず、情報源は見学の際の主任の話と、ホームページでの内容を得られるくらいでした。
この中でも、私が一番に悩んだのが、行事中心か、遊び中心かです。
これは、園によってかなり大きな差が生まれますし、この内容が合わないから辞めたいという感情にも繋がってしまいます。そのため、慎重に選んでいく必要があります。
では今回、私が経験した行事中心の園がどのような働き方であるのか、また行事中心の園のメリットデメリット、やりがいなどについて、徹底解説をしていきます。
遊び中心の園についてはこちらで解説をしています。
目次
行事中心の園とは?
行事中心といっても、どんな内容なのかぱっとわからない方もいると思います。
簡単いうと、行事中心の園は、一つ一つの行事や製作物に力を入れており、他の園よりもレベルが高い内容で行事を進めている園のことです。
また、保育内のカリキュラムも決まっている場合があり、座学や歌、運動にも強化を入れていることが特徴です。
では私が所属していた行事中心の園の年間行事・毎月・毎週・毎日の行事や取り組みについて、紹介します。
年間行事例(園による)
4月 | 入園式・入園を祝う会・花祭り |
5月 | さつまいも苗植え・遠足 |
6月 | 内科検診・歯科検診・クラス懇談会・保育参観 |
7月 | お泊まり保育・プール教室 ・プール開始・個人懇談(1回目) |
8月 | 夏祭り・プール納め |
9月 | 祖父母の会 |
10月 | 運動会・内科検診 |
11月 | 遠足・作品展・スポーツ大会 |
12月 | 生活発表会(以上児)・餅つき大会・終了式 |
1月 | 始業式・保育参観・第一回音楽会・かるたの会 ・園内遠足 |
2月 | 体育体験・第2回音楽会・生活発表会(未満児) |
3月 | ひな祭り・卒園を祝う会・遠足・終了式 ・卒園式 |
- プリント
- 日課活動
- 製作
- 行事の練習
- 英会話(5歳児)
- 習字(5歳児)
- 体育教室(4.5歳児)
やっぱり行事多いですよね。私もまとめて見てみると、こんなにあったんだ…と驚き返しています…。
その中でも、行事に力を入れている園の一日ってどんな一日なの?と気になりますよね。日によって多少の変化はありますが、一日の保育の流れも見ていきます。
※以上児の生活を基準に記しています。
一日のカリキュラム
7:30~9:30 | 順次登園・自由遊び |
9:30~10:00 | 朝のフォークダンス・朝礼 |
10:10~11:10 | 日課活動・プリント活動・行事練習(製作等) |
11:10~11:40 | 自由遊び・集団遊び |
11:40~13:00 | 給食・自由遊び |
13:00~14:00 | 行事練習・製作・プリント活動 |
14:05~14:40 | 自由遊び・集団遊び |
14:45~16:00 | おやつ・帰りの会・順次降園 |
一日の流れを見るとわかる通り、遊びが少なめで活動が中心になっています。年間行事だけで見ると行事の内容がわかりにくいと思いますが、一日の中で行事の練習や準備を行っていかないと、園に求められる行事のレベルに達しないため、毎日のカリキュラムの中で、行事練習が多く組まれています。
以上児となると、上記に記した毎週の行事も加わってくるため、やることが多い日は、午前中に自由遊びの時間が取れないなんてこともありました。
行事中心の園で一番の悩みポイントがこの自由遊びの時間が少ないという点だと思います。
ではこのような行事が多い園で働く保育士にとってどのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。私が実際に働いて感じたことを元に解説していきます。
行事園で働くメリットとデメリット
まずメリットについて以下の4点から見ていきます。
行事園で働くメリット
- 子どもの成長や苦手分野がわかりやすい
- 一日のカリキュラムがだいたい決まっている
- 遊びを考える大変さが少ない
- 製作内容が決められている
①子どもの成長や苦手分野がわかりやすい
行事をきちんと行っていくことで、子どもたちができるようになったことや、逆に子ども1人1人の苦手分野もわかりやすいです。例えば…
「ステージ発表が苦手な子どもが行事を重ねていくうちに、ステージで堂々と立つことができるようになった」
「製作や文字を書くことがあまり成長が見られない」
など、成長もわかれば苦手分野も明確になりやすいため、子どもへの保育方法を考えやすくなります。
②一日のカリキュラムがだいたい決まっている
保育は小中学校などと違い、保育士が一日の内容を考える必要があります。遊び中心だと自分で活動内容を1から考える必要が多いですが、行事園だと、ある程度のカリキュラムが決まっています。所属していた園では、日課活動→座学(プリントや製作)→行事練習→遊びと、一日の流れが日によって違いますが、だいたい決まっていました。
遊びが少ない分、子どもの自由時間を確保するために、遊びの時間は自由遊びが多かった印象です。カリキュラムが決まっていると、私自身働きやすかったです。
③遊びを考える大変さが少ない
園での取り組みが少ないと、子どもの毎日の活動内容を自分で一から考える必要があります。カリキュラムが決まっていると、行事内容や製作内容は考えなければいけませんが、遊びを取り入れている時間が短いため、短い時間でできる遊びを考えることで成り立ちます。私の定番は、椅子取りゲームやなんでもバスケット、新聞じゃんけんや爆弾ゲームなど、準備をほとんどせずすぐにできるが、盛り上がる遊びを取り入れていました。
行事が少ない時期は遊びを考える必要がありますが、逆に普段は行事に集中している分、たまに一からしっかり考えて実践する遊びが、個人的には楽しいなと感じながら保育ができていました。
④製作内容が決められている
こちらは園によるかと思いますが、私の所属していた園では、月の製作内容が決まっていました。4月は桜、5月はこいのぼり、と決まった項目に沿って製作を進めます。そのため、「4月の桜はこんな製作にしようかな」「5月のこいのぼりはこうやって作ろうかな」というように、項目が決められていることによって、保育士の準備も負担が少なかったです。
行事園で働くデメリット
上記でメリットについてお伝えしましたが、逆にデメリットもあります。
- 行事のレベルが高いため、準備が大変
- 子どもの自由さを育てられない
- プレッシャーに弱いと続けられない
①行事のレベルが高いため、準備が大変
行事に力を入れているため、その分レベルも上がります。そのため、行事の準備も難易度が上がります。準備に時間がかかる分、書類がかけず持ち帰ったり、子どもの遊びを考える時間が無かったりと、時間的余裕があまり作ることができませんでした。
②子どもの自由さを育てられない
子どもの伸び伸びとした姿を育てたいと考える保育士さんは行事中心の園には向いていないかもしれません。決まったカリキュラムをこなしていくため、学ぶ力や挑戦力などはつきますが、発想力や柔軟性などは、遊び中心の保育よりも育ちづらい傾向にあるため、自由性を尊重した保育が難しいといえます。
③プレッシャーに弱いと続けられない
行事一つ一つの進行はもちろん保育士です。ステージ発表のピアノや指揮、運動会の司会や発表会を完成させる責務など、行事一つ一つに責任が重くのしかかります。
「失敗したらどうしよう」「行事成功させなければ…」と、レベルが高い分、保育士の役割も難易度が上がります。
保護者も見に来るとなれば大きな緊張に襲われます。そのプレッシャーに耐えられる精神力を持たないと、責任が重く、辞めるきっかけに繋がってしまいます。
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行事園で働くやりがいとは?
デメリットもたくさんありますが、行事中心ならではの働くやりがいもたくさん詰まっています。このやりがいが自分の保育の原動力にもなっていたのかもしれません。
- 終えた時の達成感を得られる
- 保護者に感謝される
- 自分の保育に自信がつく
①終えた時の達成感を得られる
1つの行事がかなり内容が詰まっているため、1つ終えるたびに、保育士自身の達成感が強く得られます。私も大きな行事で指揮を担当した際、子ども達も自分も上手くできたことに嬉しく思い、涙が出たことも…!頑張ってきて良かったと思える最高な経験をすることができ、この気持ちをモチベーションに、やりがいを感じながら働くことができていました。
②保護者に感謝される
行事を見に来る保護者からも子どもの成長がわかりやすく、保護者自身が子どもの成長を肌で感じることができます。保護者から感謝されると保育士としてものすごく嬉しいし、やってきて良かったと思える瞬間ですよね!
難しい行事をやりきることは大変な事ですが、終えた後にいろんな人が嬉しい気持ちになると考えると、やりがいの1つですよね。
③自分の保育に自信がつく
こちらはシンプルなことですが、自身がつくことはとても大切なことですよね。達成感を感じることももちろんですが、この「保育ができた」「やりきることができた」という自身になるのは、今後保育をしていく上で非常に重要な感覚です。この自信が自分の保育のやりがいに繋がっていきます。
行事園はやりがいがたくさん!
行事園についてお話をしてきましたが、私自身は、行事と遊び両方の園を経験しましたが、行事中心の園の方が自分には向いていました。
確かに、遊び中心の園は行事の負担は少ないです。しかし、行事を子どもたちと日々の日常から行事の練習や製作を一緒に取り組み、最後に形になった子どもを見ることができることが、一番のやりがいであり、自分の保育の自身にも繋がりました。
行事の準備は簡単な事ではありません。しかし、最後の景色を想像すると、頑張ろうと思えるきっかけになりました。
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・園の子どもの人数はどうか
・行事中心か、遊び中心か
・担任制度の配置は大丈夫か
・給料は安いか高いか